渡邊選手の大きなターニングポイントを語る上で欠かせないのが、2026年5月に結婚を発表した妻で元フジテレビアナウンサーの久慈暁子さんの存在です。日本復帰という重大な人生の舵切りにおいて、家庭環境とパートナーシップはどのような役割を果たしたのでしょうか。
結婚直後、久慈さんは日本でのレギュラー番組や生活拠点を整理し、アメリカへ渡って異国の地で夫をサポートする生活を選択しました。NBA選手の日常は、過密日程による遠征の連続、いつ他都市へ放出されるかわからないトレードの恐怖と隣り合わせです。遠征先で孤独に苛まれる渡邊選手にとって、自宅で温かい手料理を作り、アスリートとしての勝敗や評価とは切り離された「素の自分」を受け入れてくれる久慈さんの存在は、まさに精神的な生命線でした。
しかし、その過酷な米国生活は久慈さんにとっても決して容易なものではありませんでした。言葉の壁や頻繁な引っ越し、日本で築いてきたキャリアの一時的な中断など、伴侶側にも相応の負荷がかかっていました。公の場で見せた夫婦のやり取りやメディアの取材において、渡邊選手は「彼女には本当に苦労をかけた。今度は自分が彼女の生活やキャリアも尊重したい」と繰り返し語っています。
日本復帰は、渡邊選手単身の競技上の決断にとどまらず、夫婦が互いの人生を対等に尊重し合うための「生活再建」でもありました。現在、拠点を首都圏に構えたことで、久慈さんもファッションモデルやタレントとしての活動を本格的に再開。夫婦それぞれの専門領域を認め合い、健全な心理的距離感を保ちながら支え合う姿は、現代の共働きトップアスリート世帯としての理想的なパートナーシップを示しています。