キャバクラにおける「場内指名(じょうないしめい)」とは、フリー(指名なし)で入店した顧客が、席に着いたキャスト(接客スタッフ)を気に入り、「このキャストを自席に留めたい、または延長後も席に着けたい」と店側にリクエストするシステムを指します。一方の「本指名(ほんしめい)」は、来店前あるいは入店時の受付段階で特定のキャストを指定して入店する行為です。
歓楽街の現場関係者は、両者の力関係について「本指名はキャストにとっての“確定売上と実績の柱”であり、場内指名は“現場の接客力で勝ち取ったボーナスチャンス”」と証言します。キャスト側の給与システムにおいても、場内指名バック給料の仕組みは本指名と明確に差別化されており、本指名1回につき1,500円〜3,000円程度が給与に還元されるのに対し、場内指名バックは500円〜1,500円程度と低めに設定されている店舗が大半を占めます。
場内指名と本指名の違いを理解する上で外せないのが「顧客側の主導権」です。本指名客はそのキャストを目当てに来店しているため、店側も最優先で席に着けます。しかし、場内指名の場合は「フリーの枠内で気に入ったキャストを確保した」状態に過ぎません。後述するように、同じ時間帯にそのキャストの本指名客が来店した場合、キャストはそちらの席へ優先して移動しなければならない掟が存在します。