『民王』のもう一つの肝は、鋭い政治風刺だ。永田町のパワーバランスや政治家のスキャンダルをユーモアに変えて笑い飛ばすスタイルは、放送当時こそ新鮮に受け止められた。しかし、ここ数年で日本のテレビ業界を取り巻くコンプライアンスや表現への自主規制は劇的に厳格化している。
特定の政治的スタンスを連想させる描写や、ジェンダー観、職業に対するステレオタイプな表現は、SNSでの炎上リスクと常に隣り合わせだ。制作陣がどれだけ純粋なエンターテインメントとして作ろうとも、局の上層部やスポンサーが「政治ネタ」に対して過度に慎重になった結果、企画自体が通りにくくなったという内情も囁かれている。