彼のライブにおけるハイライトのひとつが、アコースティックギターやウクレレ一本でステージに立つソロセクションだ。万単位の観客が静まり返るなか、爪弾かれる一音目がアリーナの空気を一瞬で塗り替える緊張感と温かさは、音源では決して味わえない生の醍醐味である。
その日の観客の反応や天候、会場の空気を瞬時に察知し、曲のテンポやコード進行を自由に変化させるプレイアビリティ。ブルースやカントリー、R&Bのルーツを感じさせる自在なスキャットは、彼が単なるシンガーソングライターを超えた一級のミュージシャンであることを強烈に印象付ける。