りりんの真骨頂は、直接的な破壊力ではなく「幻影」と「空間認識の撹乱」にある。敵の感覚を狂わせる幻術空間を展開し、視覚・聴覚を自在に操作する戦術眼は、力と力の真っ向勝負が主流だった当時のバトル・アクション描写に鮮烈なアクセントを加えた。
浦原が彼女に与えたのは、バウントの放つドール(人形)の特異な霊圧を即座に特定する極めて高度な探知アルゴリズムだった。肉体を持たないエネルギー体としての魂魄だからこそ可能な柔軟な情報戦。一護がどれほど強大な霊圧を誇ろうとも、見えない敵を捉えられなければ勝機はない。その死角を埋めたのが、まさにりりんの冷徹なまでの感知能力だった。
生意気な口調で一護を翻弄し、時にからかいながらも、戦場では冷徹にサポートを完遂する。そのギャップがもたらすカタルシスは、戦術的必然性とキャラクターの魅力が見事に融合した瞬間だった。