稀代のメロディメーカーであるアンドリュー・ロイド=ウェバーは、エリオットのクラシカルな詩を見事なショー・チューンへと昇華させた。拍子の変化と軽やかなシンコペーションを多用したスコアは、列車が加速し、夜の闇を切り裂いて走るダイナミズムを音楽的に完璧に再現している。
単調になりがちな情景描写の歌詞に抑揚をつけるため、メロディラインには急激な跳躍や転調が巧みに組み込まれた。彼の手掛けたミュージカル楽曲の中でも、これほど親しみやすく、かつ劇的な推進力を持つナンバーは稀有だ。観客が自然と手拍子を始めたくなるリズムの仕掛けこそ、彼がミュージカル史に刻んだ不朽の功績といえるだろう。