恐山といえば「イタコによる死者の口寄せ」を思い浮かべる方が多いですが、イタコは恐山菩提寺の僧侶や専属スタッフではありません。津軽や下北地方に伝承されてきた民俗信仰の盲目女性宗教者であり、普段は各自の自宅などで活動しています。
そのため、普段の境内にイタコは常駐していません。口寄せを希望できるのは、原則として「恐山大祭(7月)」および「恐山秋詣り(10月)」の期間中に限られます。期間中は境内に設けられた仮設テント(イタコ小屋)に座り、先着順で口寄せを行います。
近年は後継者不足により高齢化が進み、大祭に集まるイタコの人数も数名程度にまで減少しています。そのため、大祭期間中は早朝5時台から行列ができ、数時間以上の待ち時間が発生することも珍しくありません。口寄せを目的として訪れる場合は、早朝からの移動と十分な防寒・水分補給の準備が必要です。