「憧れのマイボートを手に入れたものの、維持できずに売却した」というアングラーには、いくつかの明確な共通点が存在します。最大の落とし穴は、本体購入費用以外の諸経費と水域特有の規制を甘く見積もってしまう点です。
琵琶湖には滋賀県が制定した「琵琶湖レジャー利用適正化条例」が存在し、有害物質の排出基準をクリアした琵琶湖条例適合エンジン(適合証プレハイトマーク付きの2ストローク直噴型、または4ストロークエンジン)でなければ航行が認められていません。オークションや他県から持ち込まれた旧型キャブレター式2ストローク艇は、そのままでは琵琶湖に浮かべることすらできないのです。
非適合艇を琵琶湖で運用可能にするための4ストローク船外機換装費用は、200〜250馬力の新品エンジン本体と油圧ステアリング、リギング工賃を含めると300万円から450万円以上の莫大な出費を伴います。格安の船体を手に入れても、結果として最初から高年式艇を買うより高くつくケースが頻発しています。
さらに、近年必須装備となったライブ系ソナー(ガーミン・ライブスコープやローランス・アクティブターゲット)の導入、それらを駆動するための大容量リチウムイオンバッテリーの換装費用など、電装系の近代化改修に100万〜200万円単位の追加コストが発生することも購入前の見落としがちな盲点となっています。