望月氏の名前が日本中で知れ渡る決定的な転機となったのが、官房長官会見での質問をめぐる攻防です。当時の菅義偉官房長官に対し、森友学園・加計学園問題や防衛省の日報問題について、会見時間が大幅に延びるほど執拗に質問を重ねる様子がメディアで連日報じられました。
官邸報道室からの度重なる注意や、東京新聞の記者クラブ会見における幹事社との取り決めをめぐる摩擦は、メディアと国家権力の関係性をめぐる激しい論争へと発展。一連の取材現場の緊迫感と葛藤を描いた著書『新聞記者』は、2019年にシム・ウンギョンと松坂桃李のダブル主演で映画『新聞記者』の原案・モデルとなり、第43回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を含む主要3冠に輝く異例の快挙を成し遂げました。
さらに映画監督・森達也氏が望月記者の取材現場に密着したドキュメンタリー映画『i-新聞記者ドキュメント-』も公開され、単なる一新聞記者の枠を超えた「時代のアイコン」として社会現象化したのです。