秋の行事をモチーフにした造形は、平面から立体へのステップアップを図る上で絶好の題材となる。特に園児(年長クラス)ともなれば、単純な貼り絵を越えた複雑な構造へのチャレンジが期待される。
お月見をテーマにする場合、三方に飾るお団子を立体的な紙粘土や丸めた和紙で作る技法が人気を集めている。月うさぎの耳には微細なハサミのコントロールを要する曲線のカットを取り入れ、台座となる背景には夜空を表現するグラデーション塗りを施す。こうした多層的な工程が、作品に奥行きと洗練された印象をもたらす。
一方、敬老の日のプレゼントとして手渡す工作では、折り紙を用いた繊細なメッセージカードや立体的な花束の制作が効果的だ。折り紙で細部を折り込む作業は集中力を極限まで高め、渡す相手の顔を思い浮かべる情緒的な成長をも促す。仕上がった作品を誇らしげに持ち帰る子どもの表情こそ、指導が成功した何よりの証しである。