万が一、ガラスが割れて内部の水銀が床に飛び散った場合、私たちはどのようなリスクに直面するのだろうか。
水銀体温計に使われている水銀は、常温で容易に蒸発し、無色無臭の有害気体へと姿を変える。これを吸引すると、肺から急速に体内へ吸収され、頭痛やめまい、さらには神経系への悪影響を引き起こす。厚生労働省の知見でも、密閉された室内に浮遊する水銀蒸気のリスクは強く警告されている。
もし床に落ちて割れたら、絶対に素手で触れてはならない。掃除機や粘着テープを使うのもNGだ。微粒子が空中に拡散し、被害を広げてしまう。厚紙などで静かに一箇所へ寄せ集め、密閉できるガラス瓶やジッパー付き袋に密封するのが鉄則だ。