エリアを訪れる最大の動機として、多くの旅人が口を揃えるのが温泉だ。ここ乗鞍高原に湧き出る安曇乗鞍温泉は、地下深くから湧き出す濃密な源泉をそのまま浴槽へと引いている。木造の風格ある湯船に注がれた湯は、太陽の光や気候条件によって青みがかった白から濃いミルク色へと神秘的な変化を見せる。
この乳白色温泉は、豊富な硫黄成分を含み、肌にしっとりとまとわりつく独特の感触が心地よい。湯上がりの肌はすべすべに整い、体の芯まで熱がじっくりと浸透していく。露天風呂に身を沈めれば、耳に届くのは風のそよぎと湯の落ちる音だけ。標高1,400メートルの澄んだ空気が、温まった体を優しく包み込む。これぞまさに、本物の温泉リゾートが提供する贅沢な時間だ。