スポンジの美しさもさることながら、このケーキの完成度を決定づけているのが、表面を覆う真っ白なクリームだ。本来は小麦粉とミルクを煮詰めたルーで作る「アーマイン・フロスティング」が伝統的だったが、半世紀ほど前からクリームチーズフロスティングが主流となった。
チーズの爽やかな酸味と適度な塩気が、しっとり濃厚なスポンジ生地と見事なハーモニーを奏でる。重くなりがちな甘さに軽快なキレを与え、フォークを進めさせる魔法の組み合わせ。このコクと酸味の絶妙なバランスこそが、大人から子供までを虜にする中毒性の秘密である。