札幌市中央卸売市場を巡るトラブルや失望の声の多くは、「本場(ほんじょう)」と「場外市場(じょうがいしじょう)」の混同から生じています。札幌市が管理・運営する市場本体である本場(卸売場棟・仲卸売場棟)は、原則として一般開放されていません。関係者以外の立ち入りは厳格に制限されており、一般人がプロの取引フロアに降りて直接カニや魚介類を単品買いすることは不可能です。
一般の旅行者や地元民が買い物や食事を楽しむ場は、市場棟のすぐ隣に広がる「札幌市中央卸売市場 場外市場」です。場外市場には水産仲卸直営店、青果店、乾物屋、海鮮食堂など約60店舗が密集し、市場直送の鮮度を誇る食材を一般向けに小分け販売しています。この棲み分けを正しく理解しておくことが、現地で戸惑わないための第一歩となります。
本場側で一般人が合法的に立ち入れるエリアは、見学設備が整備された「管理センター2階の見学通路」および「展示室」に限定されています。予約不要・入場料無料で開放されており、ガラス越しに卸売場の熱気や展示パネル、せりの仕組みを学ぶことが可能です。見学可能時間は午前6時00分から午後16時30分まで(関連エリア含む)となっており、プロの聖域を尊重しつつ現場の臨場感を体感できる動線が確保されています。