夜が明け、目を覚ましたサンジが広場へ向かうと、そこには周囲一面に血溜まりが広がり、服を真っ赤に染めながら腕組みをして立つゾロの姿がありました。「おい……生きてんのか!? あいつはどこへ行った!? ここで一体何があった!?」と取り乱すサンジに対し、ゾロが静かに返した言葉こそが「……なにも……!!! なかった…!!!」でした。
このセリフに込められた真意は、単なる強がりではありません。ゾロが最も恐れたのは、自分のせいで仲間が命を落としかけたとルフィが知った際に背負う「精神的な重荷」でした。
ルフィは自らの命よりも仲間を重んじる船長です。もし真相を知れば、激しい自責の念に駆られ、今後の航海にも影を落としかねません。船長のプライドを守り、一味の絆を揺るがさないために、ゾロは人知れず地獄のような苦痛を胸の内に封じ込めたのです。