近年、道端や空き地だけでなく個人の庭からも爆発的に広がっているのがナガミヒナゲシだ。オレンジ色の鮮やかな花を咲かせるため、うっかり庭で育ててしまう人が多い。だが、1株から最大で十数万粒もの種子を飛散させ、周囲の植物の生育を阻害する化学物質を根から出す「アレロパシー作用」を持つ。隣家の敷地へ飛散した種子が芽吹き、越境トラブルへと発展するトラブルが急増中だ。
こうした侵略的外来種に対しては、行政側の警戒感も強まっている。環境省や農林水産省が策定する「生態系被害防止外来種リスト」や、法律で栽培や移動が厳しく制限される「特定外来生物被害防止法」の対象植物については、個人庭園であっても放置は禁物だ。国立環境研究所の調査でも、身近な外来種が在来種を駆逐し地域の多様性を損なう実態が明らかになっており、一人ひとりのモラルが問われている。