引退後の葛藤や夫婦のあり方について、彼女はNHKの人物ドキュメンタリー番組や、スポーツ誌『Sports Graphic Number』の独占インタビューなどで飾らない言葉で語ってきた。競技者としての「上村愛子」を脱ぎ捨て、ひとりの人間として生きていく中での心の変化が丁寧に描写されている。
メディアを通して伝わってくるのは、現役時代のプレッシャーから解放された穏やかな表情と、人生の節目節目で夫と共に下してきた決断に対する誇りだ。言葉の一つひとつに偽りのない実感がこもっており、読者や視聴者の心を打ってきた。