順風満帆に見えた芸能生活のなか、彼を突如として襲ったのが2002年の胃がん発覚でした。当時の健康診断をきっかけに精密検査を受けたところ、進行性の悪性腫瘍が見つかり、医師からは厳しい宣告を受けることとなります。
がんはすでに進行しており、胃の全摘出手術という過酷な決断を迫られました。手術は無事に成功したものの、胃をすべて失ったことによる食生活の激変や極度の体重減少、ダンピング症候群などの後遺症に長期間苦しむこととなりました。一時は声が出にくくなり、体力が極限まで落ち込むなど、芸能活動の継続すら危ぶまれる危機的状況に陥りました。
その極限の闘病生活を精神的・肉体的に支え続けたのが、愛妻と子供たちでした。食事療法の徹底や日々のリハビリに寄り添い、決して諦めない家族の愛情が高杢禎彦を奮い立たせました。過酷な闘病を乗り越えた彼は、自らの体験を通じて「早期発見の大切さ」と「生かされている命への感謝」を強く発信するようになります。