「なぜ同じ15ccなのに、砂糖は9gで塩は18gと2倍もの差がつくのか?」この疑問を解消するには、単位の定義と物理的な特性である「比重」、そして粉体特有の「嵩比重(かさひじゅう)」を正しく理解する必要があります。
まず根本的な違いとして、「cc(キュービック・センチメートル)」は体積を表す単位です。一辺が1cmの立方体に入る空間の容積を指し、ミリリットル(ml)と全く同一(1cc=1ml)です。これに対して「グラム(g)」は質量、すなわち重さを表す単位です。容積という「器の広さ」と、そこに入った物質そのものの「重さ」は次元の異なる指標です。
物質の重量を決定づけるのが「比重」です。摂氏4度の純水を基準(比重1.0)とし、それより密度が高いものは1.0を超え、低いものは1.0を下回ります。食用油が水に浮くのは比重が約0.92と軽いためであり、逆に醤油やみりんが水に沈むのは塩分や糖分が溶け込んで比重が約1.15〜1.20と重くなっているためです。
さらに粉末調味料では、「粒子と粒子の間に含まれる空気の割合(見かけの比重)」が劇的な差を生み出します。上白糖の結晶は保水性の高い転化糖がコーティングされており、結晶同士がくっつき合ってふんわりと空間を作ります。そのため、15ccのスプーンに満たしても大半が空気であり、実質的な重量はわずか9gにしかなりません。一方、食塩の結晶は硬く四角いサイコロ状で隙間なく密に充填されるため、同じ15ccの空間に18g分もの質量がぎっしり詰まるのです。