『こち亀』の歴史において、両津勘吉が出馬した選挙は一度きりではない。ある時は巨額の懸賞金や報酬を目当てに、またある時は商店街の権力争いや気まぐれから、彼は幾度となく政界への殴り込みを敢行した。
なかでもファンの間で伝説として語り継がれているのが、都知事選や区会議員選を舞台にした大暴れだ。「減税」や「娯楽施設の無料化」といった大衆受け抜群の甘い公約を掲げ、巧みな弁舌で市民の心を一気に掴んでいく。常識に囚われない型破りな街頭演説は、瞬く間に支持率を押し上げ、本気で当選しかけるほどのムーブメントを巻き起こすのだった。