1990年代半ばに連載が開始されて以来、日本の出版業界に与えた衝撃は計り知れない。それまでのギャンブル漫画といえば、裏社会のアウトローが麻雀や賽の目で魅せる勝負強さを描くものが主流だった。しかし、福本伸行が提示したのは「究極の極限心理ドラマ」であった。
独特の擬音「ざわ…ざわ…」や、キャラクターの心理描写を視覚化する大胆なコマ割りは、ギャンブル漫画というジャンルそのものを一変させた。社会的弱者が理不尽なシステムに抗い、知恵と胆力で大金を掴み取るストーリーラインは、時代を超えて現代の読者の心をも強く打ち続けている。