日本のエンターテインメント界における激辛カルチャーのパイオニアといえば、アーティストの鈴木亜美を外すことはできない。バラエティ番組で見せる桁違いの激辛耐性と、それを涼しい顔で平らげる美しい佇まいは、お茶の間に強烈なインパクトを与えた。「辛いものを食べて美しさを保つ」という概念を提示した彼女の存在は、現在の激辛ブームの明確な原点と言える。
さらに、その熱量を社会現象へと押し上げたのが、テレビ東京が制作した大ヒットドラマ『ゲキカラドウ』だ。激辛料理と向き合うことで登場人物たちが困難を乗り越え、成長していく姿を描いたストーリーは、観る者の食欲と挑戦心を激しく刺激した。辛さを追求することが単なる試練ではなく、自己洞察やポジティブなマインドセットにつながるという思想が、ここから広く定着していったのだ。