この独創的な和装スタイルを生み出し、全国へと知らしめる牽引役となったのが、北九州市に拠点を置く「みやび組」の池田雅氏だ。伝統的な和服の枠組みにとらわれず、若者たちの「カッコいい大人になりたい」「仲間と共に目立ちたい」というエネルギーを正面から受け止め、それを芸術的な衣装として形にしてきた。
池田雅氏の手がけるデザインは、日本の伝統的な和装・貸衣装産業にも大きな刺激を与えている。衰退が叫ばれる着物業界において、若者が自主的に高額な和装を求めて仕立てに訪れる現象は極めて稀有だ。職人たちが高度な刺しゅう技術や染色技法を駆使して仕上げる衣装は、まさに伝統技術と若者文化の融合が生み出した現代アートと言っても過言ではない。