事態が大きく動いたのは今年初頭のことだ。長年ハリウッドの映画制作を牽引してきた伝統あるメジャースタジオのワーナー・ブラザースが、本作の世界的劇場配給権を獲得すべく巨額のオファーを出したとの情報が業界内を駆け巡った。だが、対抗馬として名乗りを上げたのは、急速にシェアを拡大する動画配信サービスのメガプラットフォーム陣営だった。
特にHBO MaxとNetflixによる熾烈なマネーゲームは過熱の一途をたどった。劇場での体験価値を最優先する伝統的スタジオと、グローバルな配信網を活かして世界同時ヒットを狙う配信事業者との間で火花を散らす攻防が展開。結果として、従来の配給枠や配信タイミングの常識を覆す異例のパートナーシップ契約が締結される事態となった。