なぜ「家族サービス」という表現はここまで嫌悪されるのか。最大の要因は、言葉に含まれる「やってあげている感(恩着せがましさ)」にあります。
「サービス」という言葉は本来、提供者が受給者に対して特別に奉仕・提供する行為を指します。家庭というフラットであるべき共同体においてこの表現を用いると、無意識のうちに「上下関係」や「施し」の構図を生み出してしまいます。
休日に子どもと公園へ出かけたり、買い物に付き合ったりすることを「特別奉仕」と位置づける態度は、パートナーから見れば家事育児への当事者意識の欠落に他なりません。「自分の家庭のことなのに、なぜ客扱い・ボランティア扱いなのか」という違和感こそが、相手に強い不快感を抱かせる根本的な理由です。