日本人旅行者や駐在員が最も直面しやすいトラブルが、ハノイ(ノイバイ空港)やホーチミン(タンソンニャット空港)の税関検査におけるトラブルです。
ベトナム税関では、預け入れ手荷物および機内持ち込み手荷物に対するX線検査が厳格に行われています。日本の感覚で「正規に市販されている成年向けDVD」「成人向け漫画・雑誌」「グラビア写真集」などをスーツケースに入れて持ち込もうとすると、開披検査(スーツケースを開けさせての中身確認)の対象となります。税関職員によって「退廃的文化物」と判定された場合、その場での全量没収に加え、高額な行政過料(数百〜数千万ドン規模)が科されます。
また、近年懸念される「スマートフォンやPC内部のデータ検査」についてですが、一般的な観光客やビジネス渡航者に対して端末をロック解除させて内部フォルダを日常的に検閲する運用は行われていません。ただし、別件の容疑や違法行為(売買春疑惑や薬物関連の疑いなど)で警察当局の取り調べを受けた場合、端末内の通信履歴や保存データ(写真・動画フォルダ、Zalo・Telegram履歴)は徹底的に解析され、余罪として猥褻物所持・頒布が追究される構造になっています。