テレビメディアにおいて、彼が果たしてきた役割は極めて特殊だ。『銭形金太郎』で魅せた自虐的で過激なライフスタイルは、視聴者に強烈な毒と笑いを提供した。スカした態度を取りつつも最後はオチにされる妙技は、彼にしか出せない「嫌われ役の美学」でもあった。
その真骨頂が遺憾なく発揮されたのが『水曜日のダウンタウン』だ。先輩風を吹かす、後輩に説教をする、しかし土壇場でボロが出る。一見すると視聴者の反感を買うキャラクターでありながら、番組スタッフにとっては「必ず期待以上のミラクルを起こしてくれる信頼できる演者」だった。嫌われキャラを演じ切る胆力こそが、長年バラエティの最前線で使われ続けた秘密だ。