浅草の初夏を彩る三社祭は、熱気と活気において群を抜く。この熱狂を裏で支え、整然とした伝統の継承に心を砕いているのが浅草神社奉賛会だ。荒々しくも美しい神輿振りや、「ソイヤ、ソイヤ」の掛け声とともに街を練り歩く姿は、下町情緒の真骨頂と言える。
早朝の「宮出し」から夜の「宮入り」まで、浅草寺境内および周辺の商店街は興奮の坩堝(るつぼ)と化す。勇壮な担ぎ手たちの表情には、先祖代々引き継いできた意地と誇りが滲み出ている。沿道から送られる歓声と一体になり、街全体が巨大な熱源へと化す瞬間は、一度体験すると忘れられない強烈な記憶として刻まれる。