今夜の人工衛星は肉眼で見える?きぼう・スターリンク通過と光る真相

今夜の人工衛星は肉眼で見える?きぼう・スターリンク通過と光る真相

今夜の人工衛星は肉眼で見える?きぼう・スターリンク通過と光る真相とはどんな影響があるのか? 背景や要点を整理してお届けします。

夜空を横切る光を目撃した際、初めて見る多くの人が「UFOではないか」「新種の天体か」と驚きを口にします。しかし、その正体は人間が打ち上げた金属の構造体です。ここで素朴な疑問が生じます。夜空を音もなく高速で移動する人工衛星は、自らサーチライトのような照明を点灯させているのでしょうか。

結論から言えば、人工衛星自体が地上に向けて強い光を照射しているわけではありません。人工衛星が肉眼で見える理由は、巨大な太陽電池パドルや機体の金属表面が太陽光を鏡のように反射し、その反射光が地上の観測者の瞳に届いているからに他なりません。

宇宙空間を飛行する物体と、夜空で見かける他の発光体(飛行機や流星)には、明確な識別基準が存在します。航空法によって衝突防止灯の点滅が義務付けられている航空機は、赤色や緑色の灯火が周期的に点滅し、低空であればエンジン音が遅れて響いてきます。一方、流れ星(流星)は宇宙の塵が大気圏に突入して発光するため、わずか0.5秒から数秒で閃光とともに燃え尽きます。

これらに対し、人工衛星には以下のような独特の特徴があります。

  • 一切点滅しない:太陽光の一定反射であるため、街灯のように静かに一定の明るさを保ったまま滑るように移動する(機体が回転しているデブリなどを除き、パチパチとした点滅はない)。
  • 完全に無音である:高度数百キロメートルを秒速約7.7km(時速約2万8,000km)という猛烈な速度で周回しているが、大気圏外を飛んでいるため地上に飛行音は一切届かない。
  • 横断速度が一定:視野の端から端まで、およそ3分から6分程度をかけてゆっくりと、しかし確実に星座の間を縫うように直線を描いて進む。
  • 空の途中で突然消える:雲がない快晴の夜空であっても、天頂を過ぎたあたりでスッと光が弱まり、完全に見えなくなる現象が起きる。これは衛星が地球の影(本影錐)に突入し、太陽光の供給が遮断された瞬間に起こる「日没」である。

光の強さは人工衛星の明るさと等級によって表されます。天文学の基準と同様に、数値が小さくマイナスになるほど明るく見えます。国際宇宙ステーションきぼうは巨大なサッカー場ほどの面積(約109m×73m)を有し、巨大な太陽電池パドルが広大であるため、最も条件が良い通過時にはマイナス2等級からマイナス3等級という、夜空で最も明るい恒星シリウス(約マイナス1.4等級)や木星を遥かに超え、金星(宵の明星)に匹敵するほどの猛烈な閃光を放ちます。そのため、街灯が立ち並ぶ都心の繁華街や東京タワーの真横であっても、肉眼で余裕を持って視認できるのです。

小林 直樹
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小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。