バスケットシューズといえばハイカット。そんな長年の常識を根底から覆したのが、2008年に登場した「Kobe 4」だった。サッカー選手の足元の動きに着想を得たコービーは、足首をガチガチに固めることよりも、自由な可動域と一瞬の反応速度を最優先した。当時、周囲のシューズデザイナーやトレーナーたちは「怪我が増える」と猛反発したが、コービーはその声援も批判もすべて結果でねじ伏せてみせたのだ。
足首の捻挫を防ぐのはシューズの高さではなく、足裏全体のスタビリティとカカトのホールド感である—この革新的なアプローチは、その後のバスケットシューズ設計そのものを永遠に変えてしまった。今でこそ当たり前となったローカットモデルの隆盛は、すべてこの決断から始まっている。