捜査のメスが入ったのは早朝だった。警視庁捜査第二課の捜査員が関係先へ一斉捜索に入り、押収された資料は段ボール箱数百箱に上る。長年にわたり不動産業および資産運用業の表舞台で華々しい実績をアピールしてきた裏側で、一体何が起きていたのか。
当局が着目したのは、不動産小口化商品や大規模ファンド案件の取引プロセスにおける不透明な資金循環だ。虚偽の情報を用いて投資家の判断を誤らせた疑いや、インサイダー取引・相場操縦に触れる重大な違法行為が行われていた取引の構図が浮かび上がる。長年、業界内で囁かれていた噂が現実のものとなり、捜査当局の本気度が伺える動きとなった。