太宰府を語る上で、名物の「梅ヶ枝餅」を外すことはできない。参道沿いには数十軒もの専門店が軒を連ねるが、実は店舗ごとに皮の厚みや焼き加減、餡の甘さや風味がまったく異なることをご存じだろうか。
ある店は外側のパリッとした香ばしさを極め、別の店はもちもちとした生地の食感を大切にしている。北海道産小豆の粒感を絶妙に残した上品な甘さの餡もあれば、しっかりとしたコクを感じさせる仕上がりもある。毎月25日の「天神さまの日」限定で登場するヨモギ入りの緑色の梅ヶ枝餅を求めて長蛇の列ができるのも、今や風物詩だ。焼きたてのアツアツを紙に包んでもらい、フーフーと息を吹きかけながら頬張る瞬間こそ、この街の醍醐味と言える。