日本映画の黄金期において、彼の存在は特別な輝きを放っていた。配給会社大手の東宝が手掛けた映画『大学の若大将』(1961年公開)に始まる「若大将シリーズ」は、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ歴史的ヒット作だ。スポーツ万能で爽やか、そしてどこか人情味あふれる主人公・田沼雄一役は、まさに彼自身のパブリックイメージと完璧にシンクロしていた。
当時の青春映画というジャンルにおいて、彼の存在感は唯一無二だった。スクリーンの中で彼がギターを抱えて歌う『君といつまでも』は大ヒットを記録し、昭和歌謡の歴史に決定的な足跡を刻んだ。甘い歌声と洗練されたメロディセンスは、当時の若者たちの心を掴んで離さず、日本のポップスシーンの礎を築いたと言っても過言ではない。