石川啄木がこの短歌を詠んだ当時、彼は極貧と病苦の底にいた。才能がありながらも社会に認められず、借金を重ね、周囲に頭を下げ続けなければならなかった屈辱。そのドロドロとしたプライドと怨念が、現代の「持たざる若者」の心電図と完全に同調している。
「今の20代、30代は、生まれた時から不景気しか知らない」と語るのは、都内のIT企業に勤める20代の男性だ。「会社でもクライアントに対しても、とにかく平身低頭であることを求められる。自分の尊厳を削りながら生きている感覚があるからこそ、啄木のこの極端な言葉が、まるで自分の叫びのように聞こえる」という。