ネット上の口コミや動画解説では「小さめのイヤーピースで奥深くまで押し込むのが正解」という言説が散見されますが、これは耳の健康面からも音響工学的にも大きな誤解です。
外耳道の皮膚は非常に薄く、わずか0.1ミリ程度のデリケートな組織で覆われています。小さすぎるイヤーピースを無理に耳奥へ突っ込むと、外耳道炎を引き起こすだけでなく、イヤホンの音導管開口部が耳壁に塞がれて高音域の抜けが悪化し、こもった音質になってしまいます。
また、左右の取り違え(左右逆の装着)も依然として多いトラブルです。完全ワイヤレスイヤホンはエルゴノミクス(人間工学)に基づき左右非対称に成型されているため、左右を逆に着けると保持力がゼロになり、わずかな頭の動きで滑落します。本体に刻印された「L(左)」「R(右)」のマークだけでなく、充電端子の位置やマイク穴の向きで瞬時に判別できる癖をつけることが肝要です。