時代が下り、SNSの主軸がX(旧Twitterやショート動画プラットフォームへと移動するにつれ、「草」はテキストの枠組みを完全に飛び出した。現在の10代から20代前半を中心とする世代において、この言葉はもはやキーボードで打ち込む文字ではなく、音声として発話される若者言葉として機能している。
かつての陰湿なイメージは綺麗に払拭された。学校の休み時間や街角で「マジ草」「草なんだが」と声に出して会話する若者たちの姿は、言葉が生まれた当初の文脈を知る古参ユーザーに驚きを与えるほどの変容を遂げている。文字から音声へ、そして日常の感嘆詞へ。ネットスラングが辿る進化の到達点がここにある。