昭和最悪の凶悪犯罪はいかに描かれ、どう語り継がれるのか——「女子高生コンクリート詰め殺人事件」漫画化作品を巡る表現倫理とデジタル時代の波紋

昭和最悪の凶悪犯罪はいかに描かれ、どう語り継がれるのか——「女子高生コンクリート詰め殺人事件」漫画化作品を巡る表現倫理とデジタル時代の波紋

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事件を題材、あるいはモチーフとした漫画作品の中で最も広く知られているのが、鎌田洋次原作・藤井みほな作画による『17歳。』(週刊ヤングサンデー連載)だ。同作は被害者や事件の細部をそのままトレースするのではなく、加害少年たちの取り巻きにいた青年の視点を通したフィクションとして再構成された。直接的な拷問描写を意図的に抑え、集団心理に抗えない人間の弱さや保身、そして過ちに対する罪悪感の葛藤に焦点を当てることで、単なる残虐な見せ物とは一線を画する重厚な人間ドラマへと昇華させている。

一方で、より実録色を強めた短編や『新・現代猟奇伝』に代表される実話系雑誌のコミカライズ作品群は、事件の全貌を記録することを主目的としていた。加害少年たちの生い立ちや荒廃した家庭環境、当時の警察の対応の遅れといった事実関係を淡々とコマに落とし込むアプローチだ。読者に与える痛烈な不快感と引き換えに、「なぜ事件は防げなかったのか」という問いを冷徹に突きつけるこれらの作品は、公開当時はもちろんのこと、数十年が経過した現在でも読者コミュニティで苛烈な賛否両論を巻き起こしている。

山本 拓海
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山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。