日本のエンターテインメント界において、長らく若者の恋愛や青春が中心テーマであり続けた中で、本作は「成熟した大人の葛藤」を正面から描いた先駆的な作品であった。加齢に伴う身体の変化、キャリアの行き詰まり、親の介護や自身の老後への不安。直面するリアリティから逃げることなく、それでいて軽やかに笑い飛ばす姿勢は、多くの視聴者に救いを与えてきた。
タイトルが意味するもの。それは、人生の終着点に向かう途上でありながらも、まだ新しい出会いや感情のときめきを諦める必要はないという、温かな肯定メッセージだ。年齢を重ねることを「衰退」ではなく「味わいの深まり」として捉え直す視点は、超高齢社会を迎えた現代の日本において、ますます重要な意味を持つに至っている。