物語の舞台となる広大な館マンダレイには、美しい前妻レベッカの記憶が執拗に残り続けている。一見すると完璧で美しかったとされるレベッカだが、物語が進むにつれて衝撃の真実が浮き彫りとなる。彼女は完璧な淑女などではなく、夫のマキシムを絶え間なく追い詰め、精神的に苦しめ抜いた冷酷な人物だったのだ。
クライマックスで明かされる海難事故の真相は、観客の予想を遥かに裏切る。沈没した船から発見された遺体と、真の死因を巡るラストの謎解きは圧巻だ。屋敷を包む執着と怨念が燃え上がる炎とともに灰燼に帰す結末は、衝撃的な伏線回収とともに観客の心に深い余韻を残す。