『GTO』を語る上で避けて通れないのが、反町隆史版とAKIRA版の比較です。両者は同じ原作(藤沢とおる著)をベースにしながらも、アプローチの方向性が明確に異なっています。
1998年の反町隆史版は、反町本人の持つ圧倒的なカリスマ性とスタイリッシュさを前面に押し出し、トレンディドラマの熱気を受け継いだ「究極のカッコいい男」を描き出しました。主題歌「POISON」とともに、当時のテレビカルチャーを象徴する金字塔です。
対するGTO AKIRA版の鬼塚英吉は、原作コミックの泥臭さ、コミカルな変顔、そして元暴走族リーダーとしての圧倒的な喧嘩の強さと武骨さを徹底的にトレースしました。AKIRA自身がプロダンサー・表現者として培った強靭なフィジカルをフルに活かし、壁をぶち破り、生身でドロップキックを繰り出すダイナミックなアクションシーンは圧巻のひと言。反町版が「憧れの兄貴」だとすれば、AKIRA版は「一緒に泥水をすすり、命がけで守ってくれる熱血教師」として、原作ファンの心をガッチリと掴みました。