健診で発覚するWpw症候群の心電図!デルタ波の正体と発作リスクに関する専門家の意見を詳しく解説いたします。
健康診断の現場で臨床検査技師や循環器専門医がどこに着目して診断を下しているのか、健常時の心電図波形とWPW症候群における計測値の違いを詳細に整理しました。
診断項目WPW症候群の典型所見正常成人の基準値臨床現場での評価・見解PQ間隔(PR時間)0.12秒未満に短縮(多くは0.08〜0.10秒)0.12〜0.20秒(方眼紙で3〜5小マス)ケント束が房室結節の遅延をショートカットしている証拠QRS波の立ち上がりデルタ波の出現(初期の緩やかな傾斜)急峻な立ち上がり(明瞭な直線)作業心筋内の緩徐伝導を反映。これがないとWPWとは断定できないQRS時間(幅)0.10〜0.12秒以上に延長(Wide QRS)0.06〜0.10秒未満(狭いナローQRS)脚ブロックや心室性期外収縮と誤認されやすい重要所見ST-T変化QRS主波と反対方向の二次性ST低下・T波陰転化基線に一致・陽性T波異常興奮に伴う二次性変化だが、心筋虚血(狭心症)と紛らわしい心電図サブタイプ分類A型・B型・C型(ケント束の付着部位で変化)該当なし胸部誘導V1の波形からケント束の位置(左室側か右室側か)を特定
心電図の胸部誘導を読み解く際、専門医はケント束の位置を特定するためにA型・B型分類を用います。胸部誘導のV1において、QRS波(デルタ波)が上向き(直立した高いR波)を示す場合は「A型(左室側副伝導路)」、V1誘導で下向き(QS型または深いS波)を示す場合は「B型(右室側副伝導路)」と判別されます。カテーテル治療を行う際、心臓の右側からアプローチするのか、心房中隔を穿刺して左心系へ入るのかを計画する上で不可欠な読み方です。