前田穂南選手が名実ともに日本マラソン界の頂点に君臨したのが、2026年1月28日に開催された第43回大阪国際女子マラソンでした。当時、パリ五輪出場枠の残り1枠を狙う「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジ」として行われたこのレースで、彼女は設定記録(2時間21分41秒)を大幅にクリアするだけでなく、2005年に野口みずき氏が記録した2時間19分12秒を19年ぶりに塗り替えました。
特筆すべきは、気温10度前後という好条件下で、5kmごとのスプリットを16分20秒台のイーブンペースで刻み続けた点です。新谷仁美選手らが牽引する海外勢のハイペースにも動じることなく、中間点を過ぎても力強い腕振りと大きなストライドを維持。沿道の観衆を圧倒する走りでフィニッシュテープを切った姿は、世界基準のスピード耐久力を証明する決定的な瞬間となりました。