霊火堂の正面に建つのが、同じく弘法大師によって開創された弥山本堂です。本尊である虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)をはじめ、不動明王や毘沙門天が祀られており、知恵と福徳を授ける中心道場として厳粛な佇まいを見せています。
弥山一帯は、太古の巨石信仰と仏教が融合した神秘的な山域であり、古来より語り継がれる「弥山七不思議」の宝庫です。その筆頭が霊火堂の「消えずの火」ですが、周辺を歩くだけで不可思議な伝承の数々に触れることができます。
弥山本堂から山頂の展望台へ向かうルート上には、大自然の造形美を感じさせる見どころが凝縮されています。
- 錫杖の梅(しゃくじょうのうめ):弘法大師が立てかけた錫杖が根付き、梅の木になったと伝わる銘木。
- 干満岩(かんまんがん):巨大な岩の側面に開いた穴の水位が、瀬戸内海の潮の満ち引きと連動して変化するとされる奇岩。
- くぐり岩:山頂直下に位置し、巨大な花崗岩が重なり合って自然のトンネルを形成している圧巻の巨石スポット。
- 文火(もんか)の火・拍子木の音:夜更けに天狗が鳴らすとされる拍子木の音など、霊山ならではの伝説が数多く遺されています。