現在の「のん」を形作っているのは、女優という肩書きだけではない。彼女が自らメガホンを取った映画『Ribbon』で見せた映像センスや、コロナ禍の葛藤をアートへと昇華させる手腕は、業界内外で高く評価された。さらに、ギタリストやボーカリストとしての音楽活動では、彼女の初期衝動がそのまま音となって弾けている。
彼女にとって表現とは、生きることそのものだ。絵の具を塗りたくり、ギターをかき鳴らし、カメラの裏から指示を出す。そのすべての営みが、かつて「あまちゃん」で見せたあの圧倒的な生命力と地続きであることに気づかされる。枠にはまらない自由なスタイルこそが、現在の彼女の最大の武器なのだ。