飯島直子のキャリアは、モデルやキャンペーンガールから始まった。彼女の持つ明るく健康的で、どこか親しみやすいセクシーさは、従来の「高嶺の花」的アイドル像とは一線を画していた。
その魅力が決定的なものとなったのが、缶コーヒー「ジョージア」のテレビCMだ。「お疲れさま」の一言とともに働く男性たちを優しくねぎらう姿は、バブル崩壊後の社会に疲弊していた日本中に深い安心感を与えた。ここから「癒やし系」という言葉が誕生し、一大ブームへ発展していく。
単なる視覚的ターゲットにとどまらず、男女問わず愛される人間性を兼ね備えていたこと。それこそが、彼女が一時的な流行消費で終わらなかった最大の理由である。