ライトノベルの世界でデビューするのは、決して簡単ではない。大手レーベルの新人賞には毎年数百から数千の応募が集まる。美月りんは電撃文庫というトップクラスのレーベルからキャリアをスタートさせた。この事実だけでも、彼女の執筆力の高さが伝わってくる。
デビュー作『俺の天使は恋愛禁止!』は、当時の若者向けラブコメの流れにうまく乗りながら、独自のキャラクター描写で存在感を示した。その後、単純にひとつのジャンルへ留まらず、ライト文芸やYAにまで手を広げていった。これは作家としての適応力の高さを示している。狭い専門分野に縛られない姿勢が、後のヒット作へとつながっていく。