映画撮影において、スタントマンや代役の役割は一般的に「ボディダブル」と呼ばれる。画面に顔が映らない後ろ姿や、危険なアクションシーンのスタントを担当するのが通例だ。しかし、彼女が担った役目はその枠組みを遥かに超えていた。
レスリーは単に顔が似ているだけの存在ではなかった。リンダの歩き方、銃の構え方、筋肉の緊張具合、鋭い眼光に至るまで徹底的なトレーニングを重ねた。T-1000が化けた「偽物のサラ」を演じる際には、どこか感情が欠落した無機質な動きを完璧に表現。対照的に、本物のサラが持つ執念と疲弊感を姉のリンダが体現することで、観客は混乱することなく二人の違いを脳内で認識できたのである。