台風接近時、新幹線や特急列車が在来線よりも早く運転を見合わせる光景を疑問に思ったことはないだろうか。これには明確な物理的・運用上の理由が存在する。
時速200〜300km以上の超高速で走る新幹線は、わずかな風圧や架線の揺れでも重大な事故につながるリスクがある。そのため、安全基準のしきい値が在来線よりも厳格に設定されているのだ。さらに、新幹線が途中の駅間やトンネル内で立ち往生した場合、数百人〜千人規模の乗客を安全に避難・誘導することは極めて困難となる。乗客を「線路上に取り残さない」ための予防的措置として、新幹線はより早い段階での計画運休を決断する。