日本アカデミー賞協会をはじめ、国内外の数々の映画賞を獲得してきた樹木希林。授賞式の壇上でも飾らないユーモアと鋭い洞察に満ちたスピーチを披露し、会場を沸かせたことは記憶に新しい。名誉や賞賛に過度に執着せず、常に一人の人間としてカメラの前に立ち続けた姿勢は、日本の映画業界全体に計り知れない刺激を与え続けている。
第一線で活躍する監督や俳優たちが口を揃えて「唯一無二」と評するその存在感は、没後も色あせるどころか輝きを増すばかりだ。彼女が遺した作品群と演技哲学は、表現者を目指す若い世代にとって、永遠に仰ぎ見るべき道標となっている。