読者を一瞬で引き込んだのは、やはり黒鳥千代子(チョコ)とギュービッドの絶妙な掛け合いだ。オカルトマニアのチョコが、ひょんなことから召喚してしまったギュービッド。彼女は決して「優しい聖母のような先生」ではない。むしろ口が悪く、サボり魔で、容赦なくチョコにしごきを課す。この緊張感のある、しかしどこか温かい師弟関係が、物語の背骨となっていた。
チョコもただ流されるだけの主人公ではない。文句を言いながらも、持ち前の根性と機転で黒魔女修行をこなしていく。二人の関係は、単なる「教える側と教えられる側」を超えた、奇妙な信頼関係で結ばれていた。大人になって読み返すと、この二人の距離感が絶妙にリアルであることに気づかされる。